
滞在中のアパート前から見たブレンタ山塊。ようやく快晴の朝となりました。

急坂を登り、ホテル・ベトゥッラ Hotel Betulla 前の停留所からカンポ・カルロ・マーニョ Campo Carlo Magno 行きのバスに乗りました。

終点手前のグロステ行きゴンドラリフト乗場 Funivia Grostè で下車し、スマホ上の「ドロミート・イージー・カード DoloMeet Easy Card」のQRコードをゲートにかざして乗り込みます。

ゴンドラから見下ろすカンポ・カルロ・マーニョ峠 Passo Campo Carlo Magno。

ゴンドラが森林限界を超えると、チーマ・プレザネッラ(写真右、3,558m)やカレ・アルト(写真左、3,463m)等の高峰が美しく眺められました。

ゴンドラリフトはストッパーニ小屋 Rifugio Stoppani al Grostè の隣に到着します(写真右奥がゴンドラリフトの山上駅)。背後の岩山はピエトラ・グランデ(2,936m)です。

山上駅の少し東がグロステ峠 Passo del Grostè(海抜2,442m)で、北東側にノン谷が見渡せました。ヘルメットを被ったこの家族連れは何処へ歩いて行くんでしょうか。

グロステ峠から305番のコースで少し南へ登ってみました。写真は振り返って撮ったピエトラ・グランデとストッパーニ小屋で、写真右端がグロステ峠です。右手前のゲートには「アーサス・スノーパーク Ursus Snowpark」と書かれていて、冬にはフリースタイルスキーのゲレンデになるようです。

スキーリフト「エクスプレス・グロステ Express Grostè」の山上駅(写真右)を通り過ぎ、その先の小高い岩の上まで登りました(片道約20分)。当初はブレンタ山塊の山腹に建つトゥッケット・エ・セッラ小屋まで歩くコースも検討しましたが、そこからは来た道を戻るかヴァッレシネッラの谷へ下るしかなく、今日は天候も未だ少し不安なので見送りました。

西側に望むプレザネッラ山塊。

その左にはカレ・アルト(写真左端)。中央はコルノ・ディ・カヴェントで、その右にクロッツォン・ディ・ラーレスとドッソン・ディ・ジェノヴァ連峰を経て右端奥に覗いている頭がアダメッロ(3,539m)です。

目の前にはブレンタ山塊の北端の峰チーマ・グロステ(2,898m)が迫ります。ここで記念写真だけ撮ってストッパーニ小屋へ戻りました。

ゴンドラリフトのケーブルに沿った道(301番のハイキングコース)を下ります。

ストッパーニ小屋から約20分でジョルジョ・グラファー小屋 Rifugio Giorgio Graffer。ここも山々の眺望を楽しめるテラスの長椅子が気持ち良さそうです。

グラファー小屋の下手にある分岐を北へ入ります(336番のハイキングコース)。

ピエトラ・グランデの西山腹にある「オルティ・デッラ・レジーナ Orti della Regina(=王妃の菜園)」へ向かいます。半円形の岩壁に囲まれた階段状の地形で、オーストリア王妃エリーザベトのお気に入りの場所だったらしいです。

この写真の右上辺りに草地の広場があるようですが、次第に険しい道になり、途中でカミさんが登って来られなくなったので、グラファー小屋から20分ほどの場所で引き返しました。高度感は味わえましたが、エリーザベト王妃に関する説明標識等はありませんでした。

カミさんはここでもエーデルワイスの花を見つけました(私は全く気付かず、この写真はカミさんが撮ったものです)。

グラファー小屋へ戻り、331番のハイキングコースでスピナーレ湖 Lago Spinale へ向かいました。写真は下ってきた道を振り返って撮ったもので、中央奥が立ち寄ってきた「オルティ・デッラ・レジーナ」です。

途中で広大な草原を通過しました。

グラファー小屋から約40分でスピナーレ湖に到着。湖水が何故か少し濁っていて、美しさに欠ける印象でしたが、ここで持参したサンドウィッチを食べました。

スピナーレ湖畔から望むプレザネッラ山塊。

北西方向にはツフリット山脈が遠望できました。先々週に行ったマルテル(マルテッロ)谷の南側に連なる峰々です。左奥で最も高く見えているのがヴェネーツィアシュピッツェン(チーメ・ヴェネーツィア)連峰で、右奥は左がヒンテレ・シュランシュピッツェ(プンタ・マルテッロ)、右がヒンテレ・ロートシュピッツェ(チーマ・ロッサ・ディ・サエント)。スキーゲレンデのある手前の山は、前日に歩いたマルゲッテ湖の北側に位置するモンテ・ヴィーゴです。

スピナーレ湖から直接モンテ・スピナーレ Monte Spinale 山頂へ向かえば40分(案内標識による)ですが、良いお天気だからもう少し歩きたいとカミさんが言うので、遠回りすることにしました。先程通ってきた平原まで戻り、分岐を左折します。

スピナーレ湖畔から30分弱でボック小屋 Rifugio Boch に到着。写真右がグロステ峠行きゴンドラリフトの中間駅です。ここもレストランのテラス席が大賑わいでしたが、我が家は中間駅でトイレだけお借りしました。

ボック小屋からマルガ・ボック Malga Boch の牧畜農家前へ緩やかに下った後、行く手に見えるモンテ・スピナーレへ登り返します。

スピナーレ山頂の手前。遠回りしたコースは静かに歩ける道だったので、カミさんもご満悦でした。

ボック小屋から40分余りでスピナーレ山頂(2,104m)に到着。立派なフィアット小屋 Chalet Fiat が建っていて、ここのテラス席も大賑わいでした。

フィアット小屋の隣にブレンタ山塊を間近に眺められる展望台があります。

フィアット小屋のテラスでビールでも飲もうかと思いましたが、ここまで来れば下山してから貸アパートのバルコニーで飲む方がゆったりできて良いねという話になり、隣に建つゴンドラリフト駅へ。

ゴンドラリフトでマドンナ・ディ・カンピリオ村 Madonna di Campiglio へ下山しました。

ゴンドラリフトは村の中心部にある池の北東側へ下ってきます。貸アパートに最も近いスーパーでビールを買って帰ろうとしましたが、そこのスーパーには昼休みがあることを忘れていました。中心街のスーパーは正午過ぎでも開いているんですが、そこまで戻るのも億劫になり、スーパー隣のバーでビールを飲みました。だったらスピナーレ山頂で飲む方が気分が良かったですねぇ…(苦笑)。
【マドンナ・ディ・カンピリオ(イタリア)の最新記事】
ご無沙汰しておりまして、すみませんでした。毎日、blog拝見しておりました。昨日は予定通りのハイキングが出来て本当に良かったです。お天気ばかりは誰にも文句が言えないのですが、やっぱりこうして青空とくっきりと山容が見渡せると心が華やぎますね。どっしりと存在感のあるピエトラ・グランデと広々とした草原…。blogを拝見していて嬉しくなりました。エーデルワイスとも出逢えてラッキーでしたね。今日のお天気が気になるところですね…。(天気予報とライブカメラを見て、一昨日にてるてる坊主を作りました。)好天を願っています。
バッソ尖峰
https://maps.app.goo.gl/PrZ6XF1JMAzUT6ea9
地図を見ていて、ずっと気になるところです。名前からして魅力的です。『尖峰』がそそります。おーと様が数日前に訪れたヴァッレシネッラから標高差1000m、10キロ、歩行時間3時間ちょっと…。10キロで1000mを登る行程が厳しいのか、意外にイケてしまうのかが分からないのですが、岩山に向かってズンズン近づいて行くみたいなので高揚します。こんな『尖峰』を目の前にしたら幸せだろうなぁ。もちろん、見上げるだけで十分でロッククライミングは不可能ですけれどね。(失笑)
「バッソ尖峰」というのは、トーザ小屋&ペドロッティ小屋の近くにある尖った岩みたいですね。「カンパニーレ」は教会の鐘塔のことで、写真を見ると確かに先日見たローゼンガルテン山塊の「ピサの斜塔」に似た感じです。「バッソ」は「低い」という意味ですから、近くに「カンパニーレ・アルト(高い鐘塔)」もあるんだろうと思います。
トーザ小屋&ペドロッティ小屋には、我が家が検討していたターゲットのトゥッケット・エ・セッラ小屋から更にマリーア・エ・アルベルト・アル・ブレンテイ小屋を経由して到達できるようです(相当ハードなコースでしょうが…)。東側のモルヴェーノ村から登る方が一般的かも知れません(クロッツ・デッラルティッシモ小屋までジープタクシーを利用しても大変そうですが…)。
昨日女満別空港から成田に帰りました。ウトロ発の直行便バスは丁度良いのが無く、空港で3時間以上も待ちました。今日も晴れておりますが、女満別空港に着いたとたんに土砂降りになりました。
最近しとしとではなくドバーと降るのが嫌ですね。
グロステ峠からスピナーレ山へやはり晴れているのは嬉しいですね。ピエトラ・グランデ凄い岩山ですね、此処登れるのでしょうか?要所要所に小屋があり、雨が降つても雨宿りの出来るし、良いコースをお選びになりましたね。
エーデルワイス、やはり目の付け所が違うのではないでしょうか?女性はお花に目が行きます。おーと様はコースの選定で頭が?そうですよね。
途中の広大な草原は中央アジアを思い出します、今テレビで再放送に出てくる内蒙古かなそれに似ておりました。
当初はおーと様も1週間で1日ぐらいしか晴れが何とか数日ハイキングが出来てラツキーと言えますし、後数日の滞在もお花に出会える楽しいく過ごせる晴れをお祈りいたします。
連日お歩きになり健脚でおられる、おーと様「熊の道は如何でしょう。標高差はあまりありませんし距離も6キロと短そうですが。
少し分からない事があります現在はこの辺は熊はいないとか?このコース大分前からありその様な名前が付けられたそうなのでは?
マドンナ・ディ・カンピリオ村のコースは160キロもあるとか本当に広いですし、1週間では?
其れと此処もドロミテに入るとなると、ドロミテーて何処からどこまで何でしょうね。
ピエトラ・グランデは、その名前どおりの大岩山ですから、一般向けのハイキングコースでは登頂できない感じです。地図では西側の山腹をトラバースする道が記されている程度ですね。
https://www.pnab.it/track/sentiero-orso-vallesinella/
「熊の道」とお書きなのは、マドンナ・ディ・カンピリオ村からヴァッレシネッラへ向かう「センティエロ・デッロルソ」(↑)でしょうか。先日我が家がシャトルバスで通った車道の一段上手に走っている林道コースですが、ヴァッレシネッラ小屋の前にあった案内標識によると、少なくとも我が家がヴァッレシネッラへ行った日には閉鎖されていて、ハイカーの方々も車道を歩かれてました。
おっしゃるとおりアルプス地域の熊はほぼ絶滅したと考えられているようですが、当地(アダメッロ・ブレンタ自然公園)では以前から熊の生息を復活させるプロジェクトが進められていて、他所から運ばれてきて放された熊が少数いるらしいです。自然公園のシンボルマークにも熊が描かれてます。
当地がドロミーティ地方に含まれるかどうかは微妙なところでしょうか。地質学的な詳しいことはよく分かりませんが、ブレンタ山塊は見た目もドロミーティの山らしい印象であるのに対し、西側のアダメッロ山塊はチロルやスイスの山々と似た直線的な稜線です。ドロミーティ地方の西の端という感じかも知れません。
今朝のお散歩は、28度もあり数日のウトロ滞在の
身には少し厳しい様でパスいたしました。
他所から運ばれてきて放された熊が少数いるらしいて、どう言う事なんでしょうか?熊が住むメリットはあまり無いと思いますが、「熊の道」はやはり危ない?との事で閉鎖なんですね。目撃情報があるのですね。
おーと様の長期旅行によりブレンタ山塊近くからから、西側のアダメッロ山塊は迄お歩きになられて、盛り沢山の山旅羨ましい限りです。おーと様の企画力とカミさんの毎日の美味しい食事の賜物でしょう。其れに安価なワインも忘れてはなりません。
次のの滞在地は何処でしょうか。
明日ブリクセン(ブレッサノーネ)の街へ移動します。今月は1週間単位で毎週移動するので、少し慌ただしい感じがします。
私のNet環境が変わって、数日コースを間違えたり、動画を作らなかったりしましたが、2分程度の動画ならYouTubeもそれほど時間を掛けずに受け付けて呉れるので一つSpinaleを作ってみました。また、一部のコースが曖昧ですが・・・・
https://youtu.be/Wyyzo02y_JI
コメントありがとうございました。写真の山の名は検証せずにおーと様のブログをコピペしたつもりですが、どこが違っていたのでしょうか?ジェノヴァ谷も作るつもりです。
快晴で気持ち良かった記憶が有ります。
ボック小屋の2Fレストランで山小屋らしからぬ昼食をしました。1Fは大衆的なキャンティーンです。
ここでもエーデルワイスを見つける奥様の嗅覚は素晴らしいです。ひょっとするとトリフを見つける才能もお有りでは?
カミさんはハイキング中に犬に出遭うと、大人しそうな犬からも必ず吠えられます。どうやら前世が犬だったか、犬に良からぬ仕打ちをしたと思われます。犬だったとするとトリュフを見つけられても不思議は無いんですが、今回ポルチーニ茸も見つけられませんでしたから、嗅覚は当てにならないでしょう。
ドロミーティ地方にはエーデルワイスが多いと聞いてましたけど、今回の旅では想像以上に多くのエーデルワイスを見ることができました。余りに沢山見られたので、ちょっと有難味が薄れてしまった感じもします。