
8時少し前にバスに乗り、前日に行ったプレダッツォ村 Predazzo の手前で下車。ここには大きなスキージャンプ台があります。2013年に男女混合団体で日本チームが優勝、女子個人で高梨沙羅選手が2位に入り、2003年には男子個人で葛西紀明選手が3位になった場所だとの顕彰掲示板が掛かっていました。

ジャンプ台の隣がゴンドラリフト乗場で、これに乗り込みます。

ゴンドラリフトは森林限界付近の山腹に到着します。山上駅の近くにレストラン「ガルドネ小屋 Rifugio Gardoné」が建っています。

近くの乗場からチェアリフトに乗り継ぎます。

フェウド峠 Passo Feudo に到着しました。南東側にチーマ・ディ・チェーチェをはじめとするラゴライ山群の峰々が並んでいます。周囲が広々とした草原で気分の良いところでした。
山麓駅ではフェウド峠を「Latemar 2200」と称してました。ラテマール山塊の海抜約2,200mの中腹までお運びします、ってことなんでしょう。

ここにもレストラン「フェウド峠小屋 Baita Passo Feudo」があります。

フェウド峠から西に眺めるツァンゲン(パーラ・ディ・サンタ)山(2,488m)。その左後方にブレンタ山塊が遠望できています。左手前の谷底はスターヴァ谷のパンペアゴで、写真右端の鞍部がパンペアゴ峠(ライターヨッホ)です。

ブレンタ山塊のズームアップ。

フェウド峠から北へ緩やかに登り始めます(516番のコース)。写真は途中で振り返って撮ったもので、中央の鞍部がフェウド峠のチェアリフト駅とその左にフェウド峠小屋。後方(峠の南側)はモンテ・アニェッロ(2,358m)です。

アニェッロ山の左後方に見えるチーマ・ダスタ(2,847m)のズームアップ。

行く手には目指すトッレ・ディ・ピーザ小屋 Rifugio Torre di Pisa(ラテマール小屋 Latemarhütte)がハッキリ見えました。岩山の上ですが、目標が見えているというのは安心感がありますね。

草原に咲くゲンティアナ・プンクタータ。

登り道の途中でカミさんが今日もエーデルワイスを見つけました。「咲いていそうな場所が分かるんだよね」と豪語しておりました。黄色いアルプスヒナゲシも沢山咲いていました。

この花も多く見掛けましたが、名前をご存じでしょうか?
⇒ 和田力さまからツヴェルク(=ドワーフ)・アルペンローゼ(ロドタムヌス・カマエキストゥス)だとお教えいただきました。ありがとうございました。

ケルンのような石造りのモニュメントがある分岐点。ここから本格的な登り道になります。左手の22番のコースを選んで山腹をトラバースすれば、ゴールのチェアリフト乗場まで楽に歩けただろうと思います。

トッレ・ディ・ピーザ小屋の直下まで登ってきました。

トッレ・ディ・ピーザ小屋(海抜2,671m)に到着。フェウド峠から約1時間15分で着き(案内標識に書かれていた所要時間は1時間半)、ここまでは順調でした。

未だ時間帯が早いので、料理人と思しき親父さんがテラスでタバコを吸い、可愛いお姉さんが準備作業に勤しんでました。写真右のアニェッロ山の左奥の谷底に、前日に行ったプレダッツォ村が見えていますが、やはり急速にお天気が悪化してきました。

山小屋から東に眺めるチーマ・フェウド。

北側の眺望。写真右がラテマール山塊の本峰群です。

山小屋から北へ少し進むと、こんな岩山が並んでいます。左から2番目の岩峰がピサの斜塔に似ていることから、山小屋が「ピサの塔小屋」と名付けられたようです。

「ピサの斜塔」の近くに、こんな奇岩もありました。岩のブロックを積み重ねたような感じですね。

山小屋から先は残雪もある険しい道が続き、雨も降ってきてしまいましたが、反対側から来る多くのハイカーと擦れ違ったので、道が分かりやすく、また心強くもありました。分岐を左折して18番のコースに入り、フォルチェッラ・デイ・カモーシ Forcella dei Camosci(ガムスシュタルシャルテ Gamsstallscharte=カモシカ峠)を越えます。

岩峰に囲まれた谷を抜けると…

急坂の下りが待っていました。写真左下へ下っていきます。

写真右上の方から下ってきました。

眼下にオーバーホルツ Oberholz のチェアリフト駅が見えてきました(写真中央手前)。その後方はエピルヒャー・ラーナー・アルムのゴンドラリフト駅で、どちらのリフトも写真右に見えるオーバーエッケン村 Obereggen へ下っています。幸いにこの辺りで雨が止みました。

オーバーホルツのチェアリフト駅の上手に木製の展望テラスがあり、ここから見える山々が解説してありました。お天気が良ければエッツターラー・アルペンやシュトゥーバイアー・アルペンの高峰群も遠望できるようです。トッレ・ディ・ピーザ小屋からここまで約2時間半かかりました。

展望テラスの隣に立派なベンチがあり、そこでサンドウィッチの昼食を摂りました。このベンチ、土台が回転するので、好きな方向に向いて座ることができます。

オーバーホルツのチェアリフト乗場。すぐ下にスタイリッシュなレストランがありました。

チェアリフトに乗り込んでオーバーエッケン村へ下ります。

オーバーエッケン村。写真中央の建物の裏手に見えるのが下ってきたチェアリフトです。ここからバスをビルヒャブルック Birchabruck(ポンテ・ノーヴァ Ponte Nova)で乗り継いでヴィーゴ村 Vigo di Fassa まで帰りました。(オーバーエッケン〜ビルヒャブルック間はトレント自治県のゲストカードが効かないので、1人1.50ユーロの運賃を支払いました。)
貸アパートに着いたら間もなく雨が本降りになったので、まずまずラッキーな一日だったというところです。