2021年08月07日

ジェノヴァ谷へ

マドンナ・ディ・カンピリオ村 Madonna di Campiglio での滞在最終日は、次第に雲が増えたものの終日安定した晴天でしたので、「滝の谷」として人気のあるジェノヴァ谷 Val Gènova へ出掛けることにしました。気温も上がり、爽やかなハイキング日和になりました。

P1025043.jpg
村の上手にあるブレンタ・アルタ広場 Piazza Brenta Alta からシャトルバス「ジェノヴァ・エクスプレス Genova Express」に乗り込みます。マドンナ・ディ・カンピリオ村からジェノヴァ谷への直通シャトルバスは1日1往復のみです。「アダメッロ・ブレンタ自然公園」のウェブサイトから3日前に予約しておいたので、電子メールで送付された乗車券をスマホ画面で見せて乗車。1人往復6ユーロですが、我が家は「ドロミート・イージー・カード DoloMeet Easy Card」を利用して無料です。

P1025045.jpg
前日に電子メールが来て「最近の悪天候によりジェノヴァ・エクスプレスは途中のカレット Caret 止まりの運行になる」とのことでしたが、実際には終点のベドレ Malga Bedole まで運行されました(但し、帰りの便はカレットが起点になるとの説明でした)。バス停前の小屋(写真左)には「熊に出遭った際の対処法」が掲示されています。当地での絶滅を防ぐために1990年代以降スロヴェニアやクロアチアから野生の熊が移入され、数十頭が生息しているらしいです。

P1025117.jpg
ベドレは牛の放牧場です。まさにジェノヴァ谷の最奥で、三方を山々に囲まれていて、谷奥方向(西側)にもコルノ・ディ・ベドレ(写真右)やロッビエ山塊(左)が聳えています。

P1025052.jpg
コルノ・ディ・ベドレ(右)のズームアップ。中央奥の頂はモンテ・マンドローネです。手前の岩山の向こう側にマンドローネ氷河の末端があり、そこを眺められそうなマンドローネ小屋 Rifugio Città di Trento al Mandrone まで登ってみたいと考えてましたが、バスがベドレまで運行されないと時間的にも厳しく、今回は断念しました。

P1025051.jpg
ロッビエ山塊の左奥に覗いているロッビア・アルタ(山塊最高峰)のズームアップ。

P1025056.jpg
ベドレから東側(谷の下流方面)を撮った写真。背後の峰はプレザネッラ山塊で、左奥がモンテ・ガッビオーロ、中央奥はアーゴ・ディ・ナルディス(左)とチモーネ・デッレ・ロッケッテ(右)です。

P1025063.jpg
ベドレの放牧場から西へ少し登るとアダメッロ・コッリーニ小屋 Rifugio Adamello Collini al Bedole が現れます。マンドローネ小屋へ行く場合はここから北へ登ります。小屋の背後(南側)に迫っている岩壁はモンテ・メネチゴロの北壁です。

P1025064.jpg
我が家は遊歩道を西へ進み、急流に架けられたカンビアーリ橋 Ponte delle Cambiali(写真左)を渡ります。

P1025079.jpg
幅広の林道に再会した先にマンドローネ小屋への荷揚げ用リフトがありました。写真左上端がマンドローネ小屋の方向です。ここから南のロッビア氷河へ向かう山道(241番のコース)の登りになります。

P1025105.jpg
登り道の途中から西側の岩壁を眺めた図。マンドローネ氷河の末端から幾筋もの滝が流れ下っています。

P1025082.jpg
登り道の先にマタロートの放牧場 Malga Matarot が現れます。ベドレからここまで1時間弱でした。

P1025092.jpg
草原ではなく、低木の林の中に牛が放牧されていました。南側(圏谷の奥)にロッビア氷河の末端から流れ下る滝が眺められ、そちらへ向かって少し歩いてみましたが、見晴らしの良さそうな滝の直下までは遠く、途中で引き返しました。

P1025087.jpg
ロッビア氷河末端方面のズームアップ。

P1025097.jpg
ベンチを見つけたので、そこで持参したトルティーヤ風サンドウィッチを食べました。

P1025095.jpg
プレザネッラ山塊方面は雲が湧いてきてしまいましたが、モンテ・ガッビオーロの左奥にチーマ・ヴェルミリオの頂が見えました。

P1025109.jpg
来た道をベドレまで戻りますが、帰路では林道を直進したら、アダメッロ・コッリーニ小屋の手前にも真新しい荷揚げ用リフトがありました。ロッビア・アルタ小屋へ通じているようです。

P1025112.jpg
ベドレから右岸の遊歩道で下流へ歩こうとしましたが、そちらの道は橋の手前で閉鎖されていました。

P1025122.jpg
左岸の車道を進むと、川の流れが変わって車道のすぐ脇まで水が来ている場所がありました。

P1025125.jpg
ショベルカーで土砂の整備作業をしていました。昨日までは車道が冠水していたと思われ、バスがベドレまで運行されないとの通知はこれが原因だったんだろうと推測がつきました。

P1025133.jpg
左手に見上げるチェルチェン谷。その下方にも滝が見えます。

P1025137.jpg
ペドルックの滝 Cascata del Pedruc の上部に架かる橋。ベドレから右岸の遊歩道を歩ければ、この橋へ出てきた筈です。

P1025142.jpg
滝の下の河岸へ下ることもできました。滝の上に先程の橋が見えます。雨が多かったためか、水量が凄いです。

P1025145.jpg
モンテ・メネチゴロの東山腹を流れ下る滝を右手に眺めながら進みます。

P1025165.jpg
山裾に佇むステッラ・アルピーナ小屋 Rifugio Stella Alpina に到着。マタロートからここまで約2時間でした。

P1025164.jpg
ステッラ・アルピーナ小屋の木陰のテラス席で私は白ビール、カミさんは白ワインを飲み、ゆっくり休憩しました。

P1025173.jpg
ステッラ・アルピーナ小屋の前からは右岸の遊歩道に入れました。カジーナ・ムータ Casina Muta の牧畜小屋?を通過。

P1025178.jpg
カジーナ・ムータの滝 Cascata di Casina Muta。この滝は車道からは見えにくかっただろうと思うので、遊歩道に入った甲斐がありました。

P1025179.jpg
ステッラ・アルピーナ小屋から約1時間でラガーダ Ragada の集落に到着。

P1025181.jpg
橋の袂に礼拝堂が建っています。内部の主祭壇には雪山を背景にした聖母子像の絵が掲げられていました。

P1025190.jpg
礼拝堂前の橋を渡った先に、第一次世界大戦で亡くなったオーストリア軍兵士の墓地があります。

P1025184.jpg
「フォルゴリーダの滝 Cascata Folgorida まで15分」の案内標識があり、シャトルバスの到着時刻まで時間が微妙でしたが、カミさんを残して1人で登ってみました。幸い10分で滝見台に到着でき、余裕で停留所へ戻った筈が、実際にはバスが5分ほども早くやってきたので危ういところでした。

2021年08月06日

グロステ峠からスピナーレ山へ

P1024847.jpg
滞在中のアパート前から見たブレンタ山塊。ようやく快晴の朝となりました。

P1024850.jpg
急坂を登り、ホテル・ベトゥッラ Hotel Betulla 前の停留所からカンポ・カルロ・マーニョ Campo Carlo Magno 行きのバスに乗りました。

P1024852.jpg
終点手前のグロステ行きゴンドラリフト乗場 Funivia Grostè で下車し、スマホ上の「ドロミート・イージー・カード DoloMeet Easy Card」のQRコードをゲートにかざして乗り込みます。

P1024853.jpg
ゴンドラから見下ろすカンポ・カルロ・マーニョ峠 Passo Campo Carlo Magno。

P1024860.jpg
ゴンドラが森林限界を超えると、チーマ・プレザネッラ(写真右、3,558m)やカレ・アルト(写真左、3,463m)等の高峰が美しく眺められました。

P1024907.jpg
ゴンドラリフトはストッパーニ小屋 Rifugio Stoppani al Grostè の隣に到着します(写真右奥がゴンドラリフトの山上駅)。背後の岩山はピエトラ・グランデ(2,936m)です。

P1024873.jpg
山上駅の少し東がグロステ峠 Passo del Grostè(海抜2,442m)で、北東側にノン谷が見渡せました。ヘルメットを被ったこの家族連れは何処へ歩いて行くんでしょうか。

P1024903.jpg
グロステ峠から305番のコースで少し南へ登ってみました。写真は振り返って撮ったピエトラ・グランデとストッパーニ小屋で、写真右端がグロステ峠です。右手前のゲートには「アーサス・スノーパーク Ursus Snowpark」と書かれていて、冬にはフリースタイルスキーのゲレンデになるようです。

P1024888.jpg
スキーリフト「エクスプレス・グロステ Express Grostè」の山上駅(写真右)を通り過ぎ、その先の小高い岩の上まで登りました(片道約20分)。当初はブレンタ山塊の山腹に建つトゥッケット・エ・セッラ小屋まで歩くコースも検討しましたが、そこからは来た道を戻るかヴァッレシネッラの谷へ下るしかなく、今日は天候も未だ少し不安なので見送りました。

P1024883.jpg
西側に望むプレザネッラ山塊。

P1024881.jpg
その左にはカレ・アルト(写真左端)。中央はコルノ・ディ・カヴェントで、その右にクロッツォン・ディ・ラーレスとドッソン・ディ・ジェノヴァ連峰を経て右端奥に覗いている頭がアダメッロ(3,539m)です。

P1024893.jpg
目の前にはブレンタ山塊の北端の峰チーマ・グロステ(2,898m)が迫ります。ここで記念写真だけ撮ってストッパーニ小屋へ戻りました。

P1024911.jpg
ゴンドラリフトのケーブルに沿った道(301番のハイキングコース)を下ります。

P1024915.jpg
ストッパーニ小屋から約20分でジョルジョ・グラファー小屋 Rifugio Giorgio Graffer。ここも山々の眺望を楽しめるテラスの長椅子が気持ち良さそうです。

P1024947.jpg
グラファー小屋の下手にある分岐を北へ入ります(336番のハイキングコース)。

P1024925.jpg
ピエトラ・グランデの西山腹にある「オルティ・デッラ・レジーナ Orti della Regina(=王妃の菜園)」へ向かいます。半円形の岩壁に囲まれた階段状の地形で、オーストリア王妃エリーザベトのお気に入りの場所だったらしいです。

P1024938.jpg
この写真の右上辺りに草地の広場があるようですが、次第に険しい道になり、途中でカミさんが登って来られなくなったので、グラファー小屋から20分ほどの場所で引き返しました。高度感は味わえましたが、エリーザベト王妃に関する説明標識等はありませんでした。

IMG_0881.jpg
カミさんはここでもエーデルワイスの花を見つけました(私は全く気付かず、この写真はカミさんが撮ったものです)。

P1024954.jpg
グラファー小屋へ戻り、331番のハイキングコースでスピナーレ湖 Lago Spinale へ向かいました。写真は下ってきた道を振り返って撮ったもので、中央奥が立ち寄ってきた「オルティ・デッラ・レジーナ」です。

P1024961.jpg
途中で広大な草原を通過しました。

P1024970.jpg
グラファー小屋から約40分でスピナーレ湖に到着。湖水が何故か少し濁っていて、美しさに欠ける印象でしたが、ここで持参したサンドウィッチを食べました。

P1024975.jpg
スピナーレ湖畔から望むプレザネッラ山塊。

P1024978.jpg
北西方向にはツフリット山脈が遠望できました。先々週に行ったマルテル(マルテッロ)谷の南側に連なる峰々です。左奥で最も高く見えているのがヴェネーツィアシュピッツェン(チーメ・ヴェネーツィア)連峰で、右奥は左がヒンテレ・シュランシュピッツェ(プンタ・マルテッロ)、右がヒンテレ・ロートシュピッツェ(チーマ・ロッサ・ディ・サエント)。スキーゲレンデのある手前の山は、前日に歩いたマルゲッテ湖の北側に位置するモンテ・ヴィーゴです。

P1024980.jpg
スピナーレ湖から直接モンテ・スピナーレ Monte Spinale 山頂へ向かえば40分(案内標識による)ですが、良いお天気だからもう少し歩きたいとカミさんが言うので、遠回りすることにしました。先程通ってきた平原まで戻り、分岐を左折します。

P1024991.jpg
スピナーレ湖畔から30分弱でボック小屋 Rifugio Boch に到着。写真右がグロステ峠行きゴンドラリフトの中間駅です。ここもレストランのテラス席が大賑わいでしたが、我が家は中間駅でトイレだけお借りしました。

P1025000.jpg
ボック小屋からマルガ・ボック Malga Boch の牧畜農家前へ緩やかに下った後、行く手に見えるモンテ・スピナーレへ登り返します。

P1025008.jpg
スピナーレ山頂の手前。遠回りしたコースは静かに歩ける道だったので、カミさんもご満悦でした。

P1025024.jpg
ボック小屋から40分余りでスピナーレ山頂(2,104m)に到着。立派なフィアット小屋 Chalet Fiat が建っていて、ここのテラス席も大賑わいでした。

P1025016.jpg
フィアット小屋の隣にブレンタ山塊を間近に眺められる展望台があります。

P1025028.jpg
フィアット小屋のテラスでビールでも飲もうかと思いましたが、ここまで来れば下山してから貸アパートのバルコニーで飲む方がゆったりできて良いねという話になり、隣に建つゴンドラリフト駅へ。

P1025032.jpg
ゴンドラリフトでマドンナ・ディ・カンピリオ村 Madonna di Campiglio へ下山しました。

P1025033.jpg
ゴンドラリフトは村の中心部にある池の北東側へ下ってきます。貸アパートに最も近いスーパーでビールを買って帰ろうとしましたが、そこのスーパーには昼休みがあることを忘れていました。中心街のスーパーは正午過ぎでも開いているんですが、そこまで戻るのも億劫になり、スーパー隣のバーでビールを飲みました。だったらスピナーレ山頂で飲む方が気分が良かったですねぇ…(苦笑)。

2021年08月05日

マルゲッテ湖へ

今日も雲が低く垂れ込め、山々の眺望は全く期待できません。
午前中は余り降らないとの予報を受け、半日コースの軽いハイキングに出掛けました。

P1024795.jpg
一昨日と同じゴンドラリフトに乗ってプラダラーゴ Pradalago へ。今日は片道しか利用しないので、「ドロミート・イージー・カード DoloMeet Easy Card」は使用せず、1人10ユーロ支払って切符を買いました。

P1024796.jpg
山上駅から北側に見えるプラダラーゴ湖畔へ。

P1024798.jpg
湖畔に建つヴィヴィアーニ小屋 Rifugio Viviani Pradalago の前を通り、265番のハイキングコースで北へ歩き始めます。

P1024802.jpg
冬はスキー用の緩斜面になりそうな草原の中を緩やかに下ります。雨続きで道がぬかるんだり水溜まりができている場所も多くて少し歩きにくかったです。

P1024804.jpg
好天なら途中の分岐を左へ登ってスクーロ湖 Lago Scuro からトレ・ラーギ Tre Laghi(=3湖)とアルト湖 Lago Alto を経由する周回コースを歩きたかったところですが、今日はお天気が良くないので直接にマルゲッテ湖 Lago delle Malghette を目指します。

P1024807.jpg
モンテ・ゼレードリアから延びる尾根の東斜面をトラバースして進むと…

P1024812.jpg
プラダラーゴから約1時間でマルゲッテ湖畔に到着。湖畔のマルゲッテ湖小屋 Rifugio Lago Malghette は改築工事中でした(テラス席のカフェは営業している様子でしたが)。

P1024809.jpg
マルゲッテ湖小屋の近くに可愛い礼拝堂が建っていました。

P1024821.jpg
201番のコースで川沿いに東へ下ります。

P1024828.jpg
谷底まで下り切ると、その先は快適な林道歩きになりました。林道は徐々に南へ方向を変え、マドンナ・ディ・カンピリオ村 Madonna di Campiglio への帰路となります。

InkedIMG_0845_LI.jpg
林道脇の草むらでキノコ探しをしている人を多く見掛けました。或る夫婦が採った大きなポルチーニ(セップ)茸を「旨いんだぞ!」と自慢げに見せてくれました。この辺りはポルチーニ茸が出ることで有名なのかも知れません。

P1024830.jpg
分岐で右手の道へ入り、ゼレードリア小屋を経由することにしました。小屋の手前で牛の群れを追い立てて移動させている農家の人に出会いました。

P1024834.jpg
ゼレードリアの山小屋レストラン Cascina Zeledria。ここは自家用車で上って来られるので、昼食時でもあり今日のような悪天候の日でも結構賑わっていました。左の小屋ではバター・チーズ・干し肉・卵・蜂蜜・ジャム等が販売されています。

P1024836.jpg
カンポ・カルロ・マーニョ峠 Passo Campo Carlo Magno へ下って明日乗る予定のグロステ峠行きゴンドラリフト乗場を確認してから、マドンナ・ディ・カンピリオ村へ下りました。峠と村の間にはかなりの標高差があり、登るのは辛そうなので、明日はバスで峠へ行こうかなと思います。

P1024838.jpg
教区教会の脇を通ってマドンナ・ディ・カンピリオ村に到着。マルゲッテ湖から2時間弱でした。この頃から予報どおり雨が本降りとなり、午後もずっと降り続いてます。明日の天候回復を祈りつつ、午後はアパート内で過ごしました。